あらすじ
森悟は大手出版社に勤める敏腕編集者。ところが、すべてを犠牲にして仕事に打ち込んできた結果、妻・亜紀と4歳になる息子・裕太とは決定的な溝ができてしまう。2ヶ月前、亜紀は裕太を連れて実家に帰り、離婚を待つばかりだった。
そこに舞い込んだ福島での列車事故の知らせ――。亜紀は亡くなり、裕太は奇跡的に無傷ではあったが、心に大きな傷を負ってしまう。悟は、自分にはまったくなつこうとせず、仕事をする上で邪魔としか思えない裕太を、義理の両親に引き取らせるつもりだった。
そんな時、亜紀の親友・宮前晴子が自宅にやってくる。悟と裕太がしっかりと暮らしていけるように助けてほしいと、死の直前に偶然亜紀から頼まれていたため、その約束を果たしに来たのだという。
怒り、戸惑い、そして徐々に晴子を受け入れていく悟。家事・育児などまったくできなかった男が、ゆっくりと成長していくのだが……。
列車事故の詳細が判明してゆくうちに、謎が謎を呼び、事態は思いがけない方向へ動き出す。悟は失いかけた“絆”を取り戻すことができるのか!?

登場人物
森悟
大手出版社に勤める敏腕編集者。家庭をかえりみず仕事に没頭する。

森亜紀
別居していた悟の妻。事故に巻き込まれ命を落とす。

森裕太
悟の一人息子。亜紀とともに事故に遭うが奇跡的に生還。

宮前春子
かつての亜紀の同僚で親友。死の直前の亜紀に偶然頼まれ、悟と裕太の面倒を見る。